プレミアムテキーラって何?
テキーラは原料に占めるアガベ・アスールの比率によって2つのカテゴリに分けることができます。
プレミアムテキーラとは原料となるアガベ・アスールを100%使って作ったテキーラのことを言います。
収穫まで6~10年掛かるアガベ・アスールを贅沢に使って作ったテキーラがプレミアムテキーラです。
ちなみにプレミアムテキーラではないテキーラのことは、区別してミクストテキーラと呼んだりします。
原料にアガベ・アスールが51%以上使われていればテキーラを名乗ることの一つの条件をクリアするので、ミクストテキーラでは残りの原料にサトウキビ等を使って作っています。
プレミアムテキーラっておいしいの?
原料の違いからもわかるように、プレミアムテキーラはミクストテキーラよりも原料のアガベ・アスールの味・香りが強い傾向にあります。
味も香りも好みは人それぞれなので、一概にどちらが良いとは言えませんが、プレミアムテキーラの方が翌日に残りにくいと一般的に言われています。
まずは1回飲んでみることをおすすめします。
世界中で盛り上がっているプレミアムテキーラ
プレミアムテキーラの認知度は世界中で年を追うごとに高まり、消費量が増えています。
図1はメキシコにおけるテキーラの生産量を表したグラフです。
1995年にはミクストテキーラの1/5以下の生産量であったプレミアムテキーラの生産量が2007年にはミクストテキーラを上回るほどにまで増加しています。
世界的に見ると、既にプレミアムテキーラが一般的に飲まれていることが一目瞭然です。
図1:テキーラの生産量(単位:100万リットル)
出所:CRT HPより
日本でも徐々に認知が広まりつつあるプレミアムテキーラ
世界中で最もテキーラを消費している国はアメリカ合衆国です。
プレミアムテキーラの消費でも断トツの1位となっています。
日本はどうかと言うと、ミクストテキーラとプレミアムテキーラを合計したテキーラの消費量では7位(2012年)で上位ではありますが、プレミアムテキーラだけの順位では18位(2012年)となり、残念ながらプレミアムテキーラについては後進国です。
まだまだ日本では、テキーラは度数の高いお酒、罰ゲーム用のお酒という認識が強いようです。
ただ、そんな日本でもプレミアムテキーラの消費は年々増えてきており(図2)、プレミアムテキーラが一般的なお酒として色々な飲食店で飲めるようになるまで、そう遠くはなさそうです。
図2:プレミアムテキーラの日本向け輸出量(単位:リットル)
出所:CRT HPより
プレミアムテキーラを初めて飲む方へ
これまでにテキーラは飲んだことがあるけど、プレミアムテキーラに挑戦するのは初めてだという方は、このサイト内だけでもかなりの種類のプレミアムテキーラがあるので、どれを選んだら良いのかわからないと思います。
そこでPremium Tequila.jpでは、「Casa de Luna(カーサ・デ・ルナ)」のブランコをおすすめします。
理由はPremium Tequila.jpの運営会社であるSHoT3株式会社が輸入元であるというのも当然あるのですが、その他にもこのプレミアムテキーラをおすすめする理由があります。
- 理由1 相対的に低価格なブランコであるため
同じプレミアムテキーラと言っても価格の幅が結構あります。
いきなり高級品を試すのもありですが、試しやすい価格帯から始めるのをおすすめします。
また、熟成については後ほどご説明しますが、一般的にブランコがそのブランドの最も基本的な味をストレートに表現しています。
ブランコを飲んでみることによって原料のアガベ本来の味・香りを知ることが出来ます。
熟成させていないブランコから始めて、レポサド・アネホのような熟成させたプレミアムテキーラに進んでいくのがおすすめです。 - 理由2 自分の好みを知るスタート地点として適しているため
プレミアムテキーラのそれぞれのブランドの特徴を左右する要因は色々ありますが、その中でもどんな土地で生産されたプレミアムテキーラなのかということは味に対する影響度合いが大きいです。
それぞれのブランドがどの地域で作られているのかは、蒸留所MAPで確認していただけますが、「Casa de Luna(カーサ・デ・ルナ)」はバジェス地区とロスアルトス地区という2大生産地域の中間に位置しているということもあり、そのどちらにも属していない特徴を持っています。
例えば、「Casa de Luna(カーサ・デ・ルナ)」を試してみて、自分はもっと苦味が強いのが好きだなと感じたらバジェス地区のブランドを、もっと飲みやすいのが好きだなと感じたら、ロスアルトス地区のブランドを試すというように自分の好みを知るための入口として最適です。
以上のような理由から、「Casa de Luna(カーサ・デ・ルナ)」のブランコをおすすめします。最初のプレミアムテキーラとして、ぜひ試してみてください。
ブランコ・レポサド・アネホとは
ブランコ・レポサド・アネホとは熟成期間を表しています。
それぞれのブランドで熟成期間の異なった商品を用意していることが多いです。
ここでは熟成期間と味の関係についてご説明します。
まず、それぞれの熟成期間はテキーラ規制委員会によって以下のように定められています。
- ブランコ(Blanco):2ヶ月未満の熟成期間
- レポサド(Reposado):2ヶ月以上1年未満の熟成期間
- アネホ(Anejo):1年以上3年未満の熟成期間
- エキストラ・アネホ(Extra- Anejo):3年以上の熟成期間
それぞれのブランドはアメリカンオークなどの樽で熟成させています。
どんな樽で熟成させるかによって色や香りなど、ブランドの特徴が強く現れてきます。
また、熟成させることによって味も変化します。
ここでは「Casa de Luna(カーサ・デ・ルナ)」を味覚センサーで分析した結果を使って一般的な味の変化の傾向を確認して行きましょう。
以下の図は「Casa de Luna」のブランコを味覚センサー(※)で分析し、5つの基本味に分解したレーダーチャートです。
数値は大きくなるほど、その味が強いということです。
まず、レーダーチャートを見ると、甘味・苦味・酸味が3を少し下回る程度で相対的に高いことが分かります。
次に旨味が2で続き、塩味が1を少し上回る程度で最も低い数値となっています。
「Casa de Luna」のブランコは熟成させていないので、原料のアガベ・アスールを科学的に分析するとこのような傾向の味がするのだと考えて良いと思います。
使用しているアガベ・アスールの違いから各数値はずれてくるとは思いますが、その他のブランドのプレミアムテキーラのブランコもレーダーチャートの形状は似てくると考えられます。
次に参考までにプレミアムテキーラとミクストテキーラを比較してみます。
図のレーダーチャートは赤がプレミアムテキーラ(「Casa de Luna」のブランコ)、青はあるミクストテキーラのブランコです。
比較してみると、プレミアムテキーラは甘味・旨味の数値が高く、酸味が少し低いということがわかります。
最後にブランコ・レポサド・アネホの比較をします。
ここでも「Casa de Luna」のブランコ・レポサド・アネホの分析数値を例に違いを見てみましょう。
レーダーチャートだと違いがわかりにくいので、同じデータを基に棒グラフにしてみました。
まず甘味と旨味だけを見てみると、熟成期間が延びると徐々に甘味も旨味も増していることがわかります。
次に酸味と苦味を見てみます。
熟成期間が延びると少しずつですが、徐々に酸味も苦味も減少していることがわかります。
熟成させると甘味・旨味が増えて、酸味・苦味が減っていくので、レポサドやアネホが飲みやすいと感じる方が多いのもうなずける分析結果です。
ちなみに塩味に関しては、熟成させてもあまり数値は変わりません。
以上の分析結果は「Casa de Luna」という1ブランドのプレミアムテキーラの分析結果です。
例えば同じアネホと言ってもブランド毎に熟成期間も樽も異なるので、もし分析をしてみたら全く違う傾向になる可能性もあります。
あくまでも熟成させることによる味の変化の一例として参考にしていただけるとうれしいです。
※味覚センサーはAISSY株式会社が独占的実施権を保有する装置です。
プレミアムテキーラの飲み方
テキーラというと、塩とライムを用意してショットグラスで一気に飲むというイメージが非常に強いですが、プレミアムテキーラを飲む時に一気飲みはおすすめしません。
アルコール度数が40%前後あるので、翌日に残りにくいとは言っても酔ってしまいますし、もったいない飲み方です。
- グラス
ショットグラスで飲むのもありですが、ワイングラスやロックグラスで飲むこともおすすめです。
プレミアムテキーラには独特のアガベの香りと樽熟成による香りがあるので、深めのワイングラスに注いでみると香りの豊かさに驚くことがあります。 - 飲み方
ストレートで飲むイメージが強いですが、ロックや水割り、ソーダ割り、お湯割りなど、他のお酒と同じで色々な楽しみ方が出来るので試してみましょう。